of use(前置詞+抽象名詞)はTOEICにも出る文法
こんにちは、リノキア英語ブログです。
of use / with ease のようなフレーズを見たことがありますか?
これは「前置詞+抽象名詞」から成り立つもので、文法書にも載っている立派な法則なのです。大学受験のために文法を頑張った人だと、高校生のときに出会っているかもしれません。
レベル的には高校英語に入ります。
しかし、高校英文法があまり使われないTOEICの英文でも、この「前置詞+抽象名詞」はちょくちょく見かけるのです。
そのくらい普通に使われる文法ということですね。
今回は「前置詞+抽象名詞」の用語から意味・パターンに至るまでを解説していきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。
抽象名詞って?
要するに、概念としてしか存在を認識できない名詞のことを指します。
この抽象名詞にはいくつかのカテゴリーがあるので、それを見ていきましょう。
・knowledge(知識)
・information(情報)
・liberty(自由)
・generation(世代)
・awareness(意識)
・beauty(美しさ)
・kindness(優しさ)
・ease(易しさ)
・difficulty(難しさ)
・satisfaction(満足)
・love(愛情)
・anger(怒り)
・sadness(悲しみ)
・pleasure(喜び)
・surprise(驚き)
・progress(進歩)
・birth(誕生)
・death(死)
・trouble(トラブル)
・childhood(子供時代)
※上記のカテゴリー分けは一例です。文法書によって分類が異なります。
重要なのは、抽象名詞というのは五感で認識できない(触れない、見られない、嗅げない、味わえない、聴けない)という点です。
前置詞+抽象名詞の頻出2パターン
例を見ながら、前置詞+抽象名詞のよく出てくる2パターンを覚えていきましょう。
パターン①:of + 抽象名詞
We sell products of high quality.(我々は高品質な商品を販売します)
文中の「of (high) quality」が前置詞+抽象名詞になっています。
意味は「高品質な」で、形容詞として使われています。
前置詞+抽象名詞のフレーズは「形容詞」になって名詞を修飾するというのがポイントです。
ちなみに普通の形容詞 quality(質の高い)を使って書くとこうなります。
We sell quality products.
実は quality には名詞「品質」と形容詞「質の高い」の2つの意味がありました。
次はもうちょっと分かりやすい例で見ていきます。
This book is of great importance.(この本はとても重要だ)
=This book is very important.(形容詞を使った書き換え)
importanceは「重要性」という意味の抽象名詞です。great はそれを強調しています。
importantは「重要な」という意味の形容詞です。very はそれを強調しています。
このように、of+抽象名詞のフレーズは、形容詞を使って書き換えることができます。
The software is of great use.(そのソフトは非常に使える)
=The software is very useful.
useは動詞だと「~を使う」ですが、名詞だと「使用、役立つこと」という意味があります。
Your advice was of great value.(あなたの助言はとても貴重だった)
=Your advice was very valuable.
The diagram on page 5 is of help.(5ページの図が役に立ちます)
=The diagram on page 5 is helpful.
頻出なのはこのくらいです。まとめておきましょう。
・of ( high ) quality = quality(高品質な)
・of importance = important(重要な)
・of use = useful(役に立つ)
・of value = valuable(貴重な)
・of help = helpful(役に立つ)
パターン②:with + 抽象名詞
with + 抽象名詞のフレーズは「副詞」として機能するのがポイントです。
例文を見ていきましょう。
He passed the test with ease.(彼は簡単にそのテストに合格した)
= He passed the test easily.
with easy = easily「簡単に」となります。ちなみに抽象名詞 easeは「容易さ」という意味です。
He carried the box with care.(彼は慎重にその箱を運んだ)
= He carried the box carefully.
He delivered his speech with fluency.(彼は流ちょうにスピーチをした)
= He delivered his speech fluently.
TOEICだと例文⑥、⑦をわりと見かけます。
以下にまとめておきましょう。
・with ease = easily(簡単に)
・with care = carefully(慎重に)
・with fluency = fluently(流ちょうに)
おわりに
「前置詞+抽象名詞」の基本となるところを紹介してきました。
TOEICレベルでしたら、今回紹介したフレーズを覚えていれば大丈夫です。
大学受験、TOEFL、IELTS、英検1級だと英文のレベルがグンと上がるので、もう少しいろいろなパターンに触れておきたいところです。
ただ、基本がわかっていれば、初見の前置詞+抽象名詞でも気づけます。単語を知っていれば意味も分かります。やはり基本が大事ですね。
それでは以上、前置詞+抽象名詞の解説記事でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。楽しい英語学習を!