TOEICと共通テストの類似点・相違点
こんにちは。リノキア英語ブログです。
2021年からセンター試験に代わる共通テストが実施されるようになりました。
当時は「リーディングがTOEICに似ている」という感想が多かったため、私も気になり、実際に解いて確認しましたが、たしかに似ている点もあれば、違っている点もありました。
ただ、共通テスト対策をしっかり頑張った学生は、TOEICにスムーズに移行できると思っています。
それはやはり共通テストとTOEICに似ている点があるからです。
今回はそんな共通テストとTOEICのリーディング問題の類似点・相違点について書いていきます。
似ている点
何と言っても最大の共通点は「文章量の多さ」でしょう。
それぞれのテストの語数はこんな感じです。
とても似ていますね。ちなみにこの6000~6500語は、普通の人であれば制限時間内に解き終えるのが非常に難しいレベルです。
どちらのテストも、時間内に解くには相当な勉強と練習が必要になります。
共通テストのリーディングは80分、TOEICのリーディングは75分です。
だいたい同じくらいの制限時間ですね。
TOEICの語数のほうが若干多いため、時間的にはTOEICのほうが大変に思えるかもしれませんが、共通テストのほうが答えを探すのが面倒なので、慣れてしまえばTOEICのほうが楽だと思います。
後述しますが、共通テストはすべて読解問題なのに対し、TOEICには短文の空所補充問題があります。TOEICのほうが簡単に解ける問題が多いので、共通テストよりも軽く感じるのではないでしょうか。
共通テストには2つの文書を照合しながら解く問題があります。
TOEICでもNo.176以降の問題は文書が2つ、3つと増えていき、それらを読み比べながら問題を解いていきます。
複数文書を読みながら解くというのは、共通テストとTOEICに見られる特徴です。ちなみに留学のために受験するIELTSやTOEFLのリーディング問題は、1題につき1文書です。
違っている点
TOEICにはパート5,6において空所補充形式の文法・語彙問題が出ます。一方、共通テストはオール読解なので、文法力や語彙力だけを試すような問題が一切ありません。
TOEICの文法問題はとても対策しやすく、慣れると短時間で解けるようになるので、受験者にとっては楽なことが多いです。
センター試験には文法・語彙問題が出ていたので、そうした勉強もできたのですが、共通テスト対策だけに絞ると文法だけを勉強するのは非効率的となってしまいます。
個人的には文法学習をする良い機会になるので、文法問題は含めてほしいです。
TOEICは大人が受験する英語テストなので、トピックは基本的にビジネス中心です。仕事のメールを読んだり、会社からのお知らせを読んだりするのがTOEICです。
共通テストは学生が受験するテストなので、トピックは学生に馴染みのあるものが多いです。誰かの伝記を読んで要約を作ったり、修学旅行の思い出を読んだりするわけです。
2019年ごろ、「大学入試に民間の英語テストを導入しよう」みたいな流れが生まれましたが、その際にTOEICはいち早く撤退していました。
やはり仕事経験のない学生が受験するのにTOEICは違うと思ったのでしょう。
結局、民間の英語テストはどれもしっくり来なくて、今の共通テストができたというわけです。これがTOEICの読解問題に似ているものだから、何かと話題になりました。
たしかに形式は似ていますが、トピックは全然違いますので、そこは良かったです。
大学生になったら早めにTOEICをやろう
受験を終え、大学生になったら、早めにTOEICのスコアを取っておくことをオススメします。
共通テスト対策をしていた人なら、そこまで違和感なくTOEICの問題に慣れることができるはずです。
そして受験勉強を頑張っていた人ならば、TOEIC600点とか700点を狙っていくことができます。TOEIC600点というのは、就職活動においてアピールできる英語力の最低ラインです。履歴書に書いて良いスコアと思ってください。
ちなみにTOEIC700点があると「なかなか英語ができる人」と思われ、TOEIC800点以上だと「すごく英語ができる人」と思ってもらえます。
英語力をアピールして就職活動をしたいのであれば、TOEIC800点以上を目指すのがいいです。
共通テスト対策は、その後のTOEIC対策にも活きてきますから、しっかり頑張っておいたほうが何かとトクです。
共通テストが終わっても、その2,3年後にはTOEICが必要になってくるのですから、英語力が衰えないうちにTOEICのスコアを上げておいたほうが断然いいですよ!
それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。