TOEIC

【レビュー記事】金の文法

ベストセラー『金のフレーズ』の著者による文法問題集

エイゴドーラク編集長のもこです! ご覧いただき、ありがとうございます。

今回ご紹介するのは『TOEIC L&R TEST 出る問特急 金の文法』です。

かの有名な『金のフレーズ』の著者による文法テキスト&問題集で、2022年2月に発売されました。

SNSに学習報告を上げている人の投稿を見ている限り、『金フレ』ほど普及はしていないようです。もっとも同じ著者による『でる1000』というテキストのほうが、文法対策としては一般的であるというのが大きいかもしれません。

今回のレビュー記事では、TOEIC満点の私が実際に『金の文法』を使ってみた感想をはじめ、レベル感や構成について語っていきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください!

『金の文法』の対象レベルは?

まず最初に結論から。

このテキストは「けっこうレベル高め」です!

対象とするスコア帯の記載がないので私の完全な主観になりますが、TOEICのリーディングで300点くらい取っていて、なおかつ文法知識もそれなりに持っている人が対象になると思います。

分詞構文、仮定法、使役動詞といった文法用語が普通に出てくるので、このあたりに抵抗があると解説を読むのに苦労します。ただ、文法に自信がないのであれば、勉強する好機として捉えたいですよね。高得点を取るのに、文法知識があって困ることはないのですから。

1つ覚えておいてほしいのは、『金の文法』は文法の入門書ではないということです。したがって初心者には向きませんので、TOEIC500点前後の方、あるいはリーディングスコアが250点に満たない方は、『ゼロドリ』のような初心者向けテキストからスタートしたほうが間違いありません。(下に『ゼロドリ』のレビュー記事がありますので、ぜひご参照ください!)

「文法ならけっこう勉強したぞ」と自信を持って言えるくらいの人がちょうど対象になるのではないかと思います。あと、知らない文法があったら自分で調べられる力もあったほうがいいです。人に質問できる環境があるならベストですね。

独学でやるなら、ちゃんと本屋さんで中身を見てから決めましょう!

中身を紹介!

『金の文法』には、合計160問が収録されています。

各章はこのとおりです。

・第1章ー品詞問題(60問)
・第2章ー動詞問題(28問)
・第3章ー前置詞or接続詞問題(24問)
・第4章ー代名詞問題(7問)
・第5章ー前置詞問題(8問)
・第6章-関係詞問題(18問)
・第7章ーその他の問題(15問)

第1~6章は、「解き方の基本」→「必修問題」→「実戦問題」という流れになっていますが、最初の「解き方の基本」の文法解説はポイントだけなので、だいたい分かっている人向けの解説になっています。

繰り返しになりますが、『金の文法』は基本が身についている中級者以上が対象となります。

「必修問題」では、1問ずつ問題を解きながら「金のルール」と呼ばれる解法を身につけていきます。この「金のルール」は1冊を通して82個もあるので、けっこうな量に思えるかもしれません。でも、問題を解くのに役立ちますから、しっかり覚えていくべきです。

TOEIC満点を取得している私が思うに、「金のルール」が頭に入っていれば本番の文法問題で困ることはなくなりますし、TOEIC指導者を目指しているのであれば絶対に知っておかないといけないレベルです。文法問題をいかに「解説するか」が学べると思います。

「金のルール」を網羅できれば本番の文法問題で困ることはほぼゼロになる!

TOEIC指導者を目指す人には、解説の参考になる!

1つ注意点があるとすれば、文法をフィーリングで解いてきた人です。帰国子女や留学経験のある人に見られることですが、今までフィーリングで解いてきたところに、「金のルール」のような理屈を入れようとしてしまうと混乱する可能性があります。とくに品詞問題ではその傾向が強いでしょう。

そうした特性のある人は、フィーリングで解き続けるか、理屈で分かるようにしていくか、自分で判断しないといけませんが、文法の理屈を身につけようと決心した場合は『金の文法』以外でスタートしたほうが無難です。繰り返しになりますが、このテキストはこれから文法原則を身につけていきたいという人には向いていません。初心者向けのテキストから選ぶようにしましょう。安易に手を出して挫折するのが一番もったいないです。

フィーリングで解く習慣のある人は、手を出さないほうが無難

「実戦問題」は必修問題にあったヒントがなくなり、難易度も必修問題より上がっています。「金のルール」を覚えたからといって解けるとも限らないので、ここは根気よく進めましょう。解説は充実していますが、人によっては眠くなります💦

そうそう、書き忘れていましたが、「必修問題」のほうには著者による「TOEICの世界では~」の小話があるので、それは読んでいて面白いと感じるはずです! 

そしてテキスト巻末には「ランダム160本ノック」というセクションがあります。

それまでに文法事項ごとにやってきた問題が、ごちゃまぜになって160問ずらっと並んだ形になっています。ランダムですから、ちゃんと理解できているかどうかが確認できます。これは同じ著者による『でる1000』と同じ形式ですね。とても良い仕組みだと思います。

最後に、『金の文法』で必要となる文法事項を並べていきます。どれも知っている・理解している・聞いたことがあるというのであれば、使って問題ないかと思います😎

知っておくべき文法用語・知識

・5文型の理解
・自動詞・他動詞の違い
・動名詞の目的語
・過去完了、未来完了
・分詞構文、独立分詞構文
・使役動詞(Cが形容詞・過去分詞になる用法)
・仮定法

ちょっと難しいと思われるところを列挙しました。「あ~、何となく分かるかも」という感じであれば大丈夫そうですね。なかには思い出せないものがあるかもしれませんが、それは忘れているだけなので覚えなおせばOKです。逆に「なにこれ、初めて聞いた」というのが多いようだと苦戦すると思います。

しっかり書店で見てから判断しましょうね!

総合評価

『金の文法』の総評

★★★★☆(星4つ):要点が網羅されている!

テキスト自体は素晴らしいです! 中上級者が文法問題を90%以上正解するために必要なことが余すことなく詰まっています。

星4つにした理由としては、ほかのベストセラー文法テキストを凌ぐ決定打が見当たらないということでしょうか。

問題量をこなしたいのであれば同じ著者による『でる1000』が最強ですし、初心者が勉強するのなら『ゼロドリ』が最強ですし、初級~上級にかけて長く使うのであれば『文法特急』には敵いません。

この『金の文法』を誰にオススメしたいか? と訊かれたときに、はっきりと答えられる自信がないんですよね。どうしても『でる1000』や『文法特急』の存在感が強すぎるし、クオリティも高いので・・・

強いて挙げるなら、「現在TOEIC600点の人が1~2ヵ月で730点以上を突破したいのだが、文法がちょっと弱いかもしれない」という人にはぴったりだと思います。

あとはTOEIC指導者を目指す人ですね。文法って分かりやすく解説できて、なおかつスコアアップに直結することが求められますから、『金の文法』に書いてあることは常識になります。

最近コーチングという言葉が流行っていますが、教えられないのを隠すためにコーチングというサービスに逃げているのではないかと思われる人もゼロではありませんので、やっぱり人の成長を見守る立場の人は、まず自分がちゃんと理解していることが必須だと思うのです。

そんな感じで、自信を持ってオススメできる人が非常にニッチになってしまうため、この評価とさせていただきました。誤解しないでほしいので最後にもう一度言いますが、中身はとても素晴らしいです!

気になったら書店で見てくださいね😊

今回の記事がテキスト選びの参考になれば幸いです。それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました😎